スタートアップにとってキャッシュは命。しかし助成金は「原則後払い」「採択率20%以下」が現実です。本記事では、2026年最新の助成金・補助金情報に加え、審査なしで確実に初期費用を下げる方法も解説します。
「助成金に採択されなかったらどうしよう…」という不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
実は、助成金は「当たればラッキー」、居抜きオフィスは「選べば確実」にコストが下がります。この記事を読めば、制度活用と物件選びの両面から、賢くオフィス移転コストを抑える方法がわかります。
※2026年1月5日時点の情報です。
この記事の目次
助成金・補助金と融資の違い|まず知っておくべき基本
「助成金」「補助金」「融資」は混同されがちですが、返済の有無という大きな違いがあります。まずは自社に合った制度を見極めましょう。
返済不要の「助成金・補助金」とは
助成金は主に厚生労働省が管轄し、雇用や労働環境の改善を目的とした制度です。要件を満たせば支給される可能性が高いのが特徴です。
補助金は主に経済産業省が管轄し、新規事業支援や設備投資を目的としています。審査を経て採択者が決まる「競争型」のため、要件を満たしても必ず支給されるわけではありません。
どちらも返済不要ですが、原則として後払い(精算払い)となる点に注意が必要です。
返済が必要な「融資(保証制度・あっせん制度)」とは
融資は金融機関からの借入であり、返済が必要です。ただし、信用保証制度や区のあっせん制度を活用することで、金利優遇や経営者保証の免除といったメリットを受けられます。
スタートアップ向けの代表的な制度として「スタートアップ創出促進保証制度」があり、経営者保証なしで最大3,500万円の融資保証を受けられます。
【比較表】どの制度を選ぶべきか?
| 種類 | 返済 | 審査形式 | 支給タイミング | 代表例 |
|---|---|---|---|---|
| 助成金 | 不要 | 要件型(条件を満たせば支給) | 後払い | 創業助成事業、人材開発支援助成金 |
| 補助金 | 不要 | 競争型(審査で採択者決定) | 後払い | ものづくり補助金、小規模事業者持続化補助金 |
| 融資(保証制度) | 必要 | 金融機関審査 | 承認後 | スタートアップ創出促進保証制度 |
| 融資(区あっせん) | 必要 | 金融機関審査 | 承認後 | 渋谷区創業支援資金、新宿区創業等支援融資 |
【分岐ナビ】あなたに合った制度は?
- 返済不要の資金を探している → このまま読み進めてください
- 経営者保証なしで融資を受けたい → スタートアップ創出促進保証制度の詳細へ
- 渋谷区で創業予定 → 渋谷区の融資制度詳細へ
- 新宿区で創業予定 → 新宿区の補助金・助成金詳細へ
- 品川区で創業予定 → 品川区の補助金・助成金詳細へ
【2026年版】東京都でスタートアップが狙える助成金・補助金トレンド
2026年の支援制度は「設備投資」から「人材投資・賃上げ・環境対応」へシフトしています。最新のトレンドと注目制度を押さえておきましょう。
2026年のキーワードは「人材投資」「賃上げ」「GX」
2026年の補助金・助成金は、賃上げ促進税制、リスキリング支援、GX(グリーントランスフォーメーション)関連の制度が拡充傾向にあります。
一方、IT導入補助金など設備系の補助金は縮小・終了の流れが続いています。スタートアップが狙うべきは、「人」と「環境」に投資する制度です。
【注目①】東京都創業助成事業(令和8年度)
東京都創業助成事業は、都内で創業予定または創業5年未満の中小企業者等を対象に、創業初期に必要な経費の一部を助成する制度です。
令和8年度(2026年度)第1回の募集は2026年4月頃に開始予定です。申請を検討している方は、早めに申請要件(TOKYO創業ステーションの事業計画書策定支援など)を満たしておきましょう。
▼ 東京都創業助成事業の概要
| 助成上限 | 400万円(下限100万円) |
| 助成率 | 2/3以内 |
| 対象経費 | 賃借料、広告費、器具備品購入費、従業員人件費など |
| 助成対象期間 | 交付決定日から6か月以上最長2年 |
| 募集時期 | 4月頃・9月頃(年2回) |
| 採択率 | 約15〜20%(競争率が高い) |
| 公式URL | TOKYO創業ステーション |
ポイント:オフィスの賃借料が助成対象になるため、オフィス移転を検討しているスタートアップには特におすすめです。ただし、採択率は約15〜20%と競争率が高いため、申請準備は入念に行いましょう。
【注目②】ものづくり補助金(第22次公募)
ものづくり補助金は、中小企業・小規模事業者が生産性向上に資する革新的な製品・サービス開発や設備投資を行う際に、経費の一部を補助する制度です。
現在、第22次公募の電子申請を受付中です。申請にはGビズIDプライムアカウントが必要です。発行に時間がかかるため、早めに準備しましょう。
▼ ものづくり補助金の概要
| 補助上限 | 最大4,000万円(従業員規模・枠により異なる) |
| 補助率 | 1/2〜2/3(小規模事業者・最低賃金引上げ特例で優遇) |
| 対象経費 | 機械装置・システム構築費、技術導入費、クラウドサービス利用費など |
| 申請締切 | 2026年1月30日(金)17:00 |
| 採択発表 | 2026年4月下旬頃予定 |
| 公式URL | ものづくり補助金総合サイト |
ポイント:第22次公募から、最低賃金引上げに対応する中小企業への優遇措置が新設されました。賃上げに取り組む企業は補助率2/3が適用される場合があります。
【注目③】各区の創業支援融資制度
東京都の各区では、独自の創業支援融資制度を設けています。区のあっせんを受けることで、低金利での融資が可能になります。
| 区 | 制度名 | 融資限度額 | 利用者負担金利 | 詳細 |
|---|---|---|---|---|
| 渋谷区 | 創業支援資金 | 2,000万円 | 0.1% | 詳細はこちら |
| 新宿区 | 創業等支援融資制度 | 2,000万円 | 0.2% | 詳細はこちら |
| 品川区 | 創業支援資金 | 2,000万円 | 0.3% | 詳細はこちら |
【参考】終了・縮小傾向の制度
以下の制度は2024〜2025年度で募集終了または縮小傾向のため、本記事では詳細解説を省略します。最新情報は各公式サイトでご確認ください。
- IT導入補助金2024(全枠終了)
- 事業再構築補助金(縮小傾向)
- 小規模事業者持続化補助金(次回募集未定)
- 受動喫煙防止対策助成金(令和7年1月31日で申請終了)
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要注意!助成金をあてにした移転計画の「3つの落とし穴」

助成金は魅力的な制度ですが、「助成金ありき」で移転計画を立てるのは危険です。ここでは、多くのスタートアップが陥りがちな落とし穴を解説します。
落とし穴①|採択前の契約は対象外になる
多くの助成金は「交付決定後」の支出が対象です。つまり、以下のような流れは助成金の対象外となります。
❌ 先にオフィス契約 → あとで助成金申請 → 対象外
✅ 助成金申請 → 交付決定 → オフィス契約 → 対象
移転スケジュールと助成金の募集時期が合わない場合、助成金を待っていると良い物件を逃してしまうリスクもあります。
落とし穴②|後払いでキャッシュフローが悪化する
助成金は「精算払い」が原則です。100万円の助成金を受け取るには、以下のような流れになります。
助成対象経費を自社で立て替えて支払います。
領収書などの証憑を揃えて報告書を提出します。
審査完了後、ようやく助成金が振り込まれます。
キャッシュに余裕がないスタートアップにとって、この「立替期間」は経営リスクになりえます。
落とし穴③|審査に落ちたら計画が破綻する
創業助成事業の採択率は約15〜20%。つまり、8割以上は不採択となります。
「助成金が取れる前提」で資金計画を立てると、不採択時に計画が破綻するリスクがあります。
助成金は「当たればラッキー」くらいの位置づけで考え、
まずはベースの移転コストを下げておくことが重要です。
内装費0円・原状回復費0円の居抜き物件を、プロがあなたの条件で探します。
助成金の審査結果を待たずに、今すぐコスト削減を実現しませんか?
助成金に頼らない!確実に数百万を削減する「居抜き・セットアップ」戦略
助成金の審査結果に関わらず、物件選びで確実にコストを下げる方法があります。それが「居抜きオフィス」と「セットアップオフィス」の活用です
戦略①|居抜きオフィスで内装費を0円に
居抜きオフィスとは、前テナントの内装や什器をそのまま引き継げる物件のことです。
| 項目 | 通常オフィス | 居抜きオフィス |
|---|---|---|
| 内装工事費(B工事・C工事) | 坪単価15〜25万円 | 0円 |
| 50坪オフィスの場合 | 750〜1,250万円 | 0円 |
内装工事費だけで数百万〜1,000万円以上のコスト削減が可能です。
戦略②|セットアップオフィスで設備投資を最小化
セットアップオフィスは、ビルオーナーが内装・什器を用意した物件です。入居即日から業務を開始できます。
- デスク・チェア・収納などの什器
- 会議室設備
- ネットワーク環境
- 受付・ラウンジなどの共用設備
通常のオフィスで什器・家具を揃える場合は200〜400万円かかりますが、セットアップオフィスならすべて込みです。
戦略③|居抜き退去で原状回復費も0円に
入居時だけでなく、退去時のコスト削減も重要です。
| 項目 | 通常退去 | 居抜き退去 |
|---|---|---|
| 原状回復費 | 坪単価5〜10万円 | 0円 |
| 50坪オフィスの場合 | 250〜500万円 | 0円 |
居抜き退去なら、次の入居者に内装を引き継ぐことで原状回復費0円が実現できます。
【コスト比較表】通常オフィス vs 居抜き vs セットアップ
50坪オフィスの場合のコスト比較です。
| 項目 | 通常オフィス | 居抜きオフィス | セットアップオフィス |
|---|---|---|---|
| 内装工事費 | 750〜1,250万円 | 0円 | 0円 |
| 什器・家具 | 200〜400万円 | 承継可能 | 込み |
| 原状回復費(退去時) | 250〜500万円 | 居抜き退去で0円 | 不要の場合あり |
| 合計削減効果 | — | 最大1,750万円 | 最大1,500万円 |
50坪の居抜きオフィスなら、最大1,750万円のコスト削減が可能です。
これは創業助成事業の助成上限(400万円)の4倍以上に相当します。
【事例】助成金審査に落ちたが、居抜き物件で同額以上のコスト削減に成功
実際にハイッテをご利用いただいたお客様の事例をご紹介します。
A社(従業員15名・IT企業)は、創業助成事業に申請しましたが不採択に。予定していた200万円の助成金が得られず、移転計画の見直しを迫られました。
ハイッテに相談した結果、渋谷区で居抜きオフィス物件をご紹介。内装費0円、什器承継で、当初見積もりより約300万円のコスト削減に成功しました。
「助成金に頼らなくても、物件選びでこれだけ変わるとは思わなかった」(A社代表)
【エリア別】東京都の支援制度まとめ
東京都の各区では、独自の支援制度を設けています。創業予定のエリアに合わせて、活用できる制度をチェックしましょう。
渋谷区|融資あっせん制度が充実
渋谷区はスタートアップ支援に積極的なエリアです。融資あっせん制度の金利優遇が充実しています。
| 制度名 | 融資限度額 | 利用者負担金利 |
|---|---|---|
| 創業支援資金 | 2,000万円 | 0.1% |
| 原油・物価高騰対策資金 | 2,000万円 | 0%(無利子) |
新宿区|創業等支援融資制度
新宿区は創業5年未満の企業向け融資が充実しています。
| 制度名 | 融資限度額 | 利用者負担金利 |
|---|---|---|
| 創業等支援融資制度 | 2,000万円 | 0.2% |
品川区|五反田バレー向け支援
品川区は五反田バレーのIT企業向け支援が特徴的です。
| 制度名 | 助成上限 | 特徴 |
|---|---|---|
| ソフトウェア開発支援 | 要確認 | IT企業向け |
| 新製品・新技術開発支援 | 300万円 | 製造業向け |
その他のエリア(港区・千代田区・中央区など)
港区、千代田区、中央区などにも独自の支援制度があります。エリアごとの制度を知りたい方は、お気軽にお問い合わせください。
よくある質問(FAQ)
Q. 助成金と補助金の違いは何ですか?
A. 助成金は主に厚生労働省が管轄し、要件を満たせば支給される可能性が高い制度です。一方、補助金は主に経済産業省が管轄し、審査を経て採択者が決まる競争型の制度です。どちらも返済不要ですが、原則として後払い(精算払い)となります。
Q. 創業前でも申請できる制度はありますか?
A. はい、あります。東京都創業助成事業は「創業予定者」も対象です。また、スタートアップ創出促進保証制度は「創業予定者」「創業後5年未満の法人」が対象で、経営者保証なしで最大3,500万円の融資保証を受けられます。
Q. 助成金の審査に落ちた場合、他に初期費用を抑える方法はありますか?
A. 居抜きオフィスやセットアップオフィスを選ぶことで、内装工事費や什器購入費を大幅に削減できます。50坪のオフィスの場合、居抜きなら最大1,750万円のコスト削減が可能です。助成金の審査結果に関わらず、確実にコストを下げられる方法として検討をおすすめします。
Q. 居抜きオフィスとセットアップオフィスの違いは何ですか?
A. 居抜きオフィスは前テナントの内装をそのまま引き継ぐ物件で、内装工事費が0円になります。セットアップオフィスはビルオーナーが内装・什器を用意した物件で、入居即日から業務を開始できます。どちらも初期費用を大幅に抑えられる点で共通しています。
Q. ハイッテに相談するとどんなサポートが受けられますか?
A. ハイッテでは、お客様の事業計画や予算に合わせて、居抜きオフィス・セットアップオフィスの物件をご提案しています。物件探しだけでなく、退去時の居抜き退去のサポートも行っており、入居から退去までトータルでコスト削減を実現できます。
まとめ:賢いスタートアップは「制度」と「物件」の両輪でコストを下げる
本記事では、2026年最新の助成金・補助金情報と、審査なしで確実にコストを下げる方法を解説しました。
- 助成金は「当たればラッキー」、居抜きは「選べば確実」にコストが下がる
- 助成金は後払い・採択率20%以下という不確実性がある
- 居抜きオフィスなら最大1,750万円のコスト削減が可能(50坪の場合)
- まずは物件選びで初期費用を下げ、助成金は”上乗せ”として活用するのが賢明
物件タイプに迷ったら、プロに相談するのが最短ルートです。
助成金の活用方法から、居抜き・セットアップ物件の選び方まで、
オフィス移転のプロが無料でアドバイスいたします。

執筆者 ハイッテ編集部
株式会社IPPO全般のマーケティングを担っています。ハイッテの運用のほか、オフィス移転事例や賃料相場、オフィス調査なども行なっております。
