株式会社RightTouch 代表取締役 野村 修平 氏に、新しく事業をスタートするにあたってのオフィス選びについて、お話を伺いました。
近年、電話をする機会が減りアプリやWEBで解決できることが多くなってきたにも関わらず、カスタマーサポートはまだまだ電話が主体…。
「お客様は、電話をしたいわけではなく課題を解決したいだけ」
「そんなお客様の行動導線を理解すれば、電話をする前に解決できるのではないか?」という部分に着目し、株式会社プレイドから独立した株式会社RightTouchのオフィス移転について、インタビューを行いました。
この記事の目次
株式会社RightTouchについて
株式会社RightTouchの概要をご紹介します。
社名 | 株式会社RightTouch |
業種 | 「RightSupport by KARTE」等の開発・運営 カスタマーサポートに特化したメディア「CS Mag」の企画・運営 |
従業員数 | 約22人 |
課題 | ・エンジニアが集中できる環境がほしい ・執務室と会議室がわかれていない ・新規事業の立案などアイデアが出やすい環境が欲しかった |
東京オフィス | 東京都港区三田3丁目2-8 THE PORTAL MITA 5F |
移転の方法 | 事業部から法人への独立という形でオフィス移転 |
株式会社RightTouchは、カスタマーサポート向けプロダクト(SaaS)の開発・販売・サポート事業を行っています。
タグ(コード)を自社サイトに埋め込むだけでwebサイトを改修することなく、webサイトを拡張でき、お客様の課題解決を自動でサポートする「KARTE RightSupport」を第一弾のプロダクトとしてリリースされました。
オフィス移転前
オフィスを移転するきっかけ
事業としては、プレイド在籍時からスタートし、事業が発展して会社設立に至りました。
会社設立の承認を経て、今回オフィス探しに至りました。
プレイドのお客様は、ECやデジタルマーケティングなどのマーケティング領域のお客様が多いのですが、そことは少し外れている領域のカスタマーサポートとして利用しているお客様も数社いました。
たまたまそのようなお客様と立て続けにやりとりしていて、気になったんです。
立て続けに発生するのって何かある、これはそのままにしておけないなと、直感的なものが働きました。
あるお客様とのやりとりを、いつもより更に工数をかけて深堀していくと、色々な課題が浮かび上がってきました。
マーケティング部門とカスタマーサポート部門って、隣り合わせのようでやりたいこととか課題感は全然違うんですよね。
マーケティングの皆さんはデジタルの経験が豊富なのですが、コールセンターの皆さんはそうでない人が多いんです。
なので、マーケティングの人は扱えていても、カスタマーサポートの人は扱えない、というものが出てきて。
業務内容を考えると、仕方がないことだと思いますが…。それなら、カスタマーサポートの皆さんに合った機能を作らないといけない。
しかしプレイドだと、先ほどお伝えした通りマーケティングのお客様が多いから、どうしてもそこの要望を叶えることが優先になってしまうんですよね。
その領域でできていないこと、やりたいこともまだまだあるので。
そうなると、カスタマーサポートのお客様の要望を叶えられない、それだとビジネスが広がらないし、機会損失にもなるのでまずいなということで、一事業部ではなく独立した方がいいという結論になりました。
どうしてもプレイドの中にいると、マーケティングに引っ張られてしまうので、環境をわけてカスタマーサポートへの理解をもっともっと深めた方がいいという観点もあります。
物件選定の条件
エンジニアが集中できる環境が重要だったので、会議室が部屋として完全に別に分かれていること。
あとは小規模オフィスだとトイレが一つの物件も多いですが、男女別で2つ以上あることにも拘りました。
場所に関しては、皆のテンションが上がるかどうか。
これはオフィスの中も街も両方とも言えます。新規事業では特に雑談から生まれるアイデアや問題提起などが重要なため、こんな時代でも出社したくなるようなオフィスがよかったです。
オフィスの決め手
条件を満たしていることと、お客さまに来社いただいても執務室を通らず会議室に行けるところや、会議室とは別に商談ブース(フォンブース)もあるところがいいなと思いました。
ビジネスのメンバーがオンライン商談をする際に便利だなと。
あとは執務室に大きな窓があって、天井が高いので明るいところですね。
地下も空いていたのですが、暗くなりそうなのがいやでこの5階にしました。(笑)
色々見た中で、一番ピンときた物件です。
プレイドがある銀座に行きやすいエリアで10〜15件ほどを1ヶ月くらいの期間で集中して内見しました。
具体的には、六本木・神谷町・八丁堀・恵比寿・目黒など日比谷線沿線がメインです。
最初はシェアオフィスなども検討したのですが、街としてはよくてもスペースが狭い分、空間としてテンションが上がらないなと。
賃料の高さと空間のよさが釣り合っていないなと感じてしまい、それならセットアップオフィスがいいのではとなりました。
たくさん見ていくうちに、徐々に条件が固まっていった感じではあります。
オフィスを移転した後について
オフィス移転後の変化
みんな、銀座のオフィスより集中できて、居心地もいいと言っていますね。
1000坪以上のオフィスから、コンパクトな27坪のオフィスに移ったので、テンション下がるかなと心配していたのですが、良い意味で想定外でした。
人数が少なくなったという部分もあるとは思います。
あとは、オフィスを0からつくることってあまり経験できることではないと思うのですが、それをしたことで自然とオフィスに愛着が湧きますね。
当たり前のことなのですが、物を大事に扱うようになったり…。
掃除やゴミ捨てなんかも、清掃会社がやってくれて当たり前と思ってはいけないなとか。
オフィスのお気に入りポイント
全体的に気に入っています。ちゃんと色々なものが分かれていて、それぞれが集中できる環境というところがポイントですね。
デスク配置とレイアウト
どの席で仕事をしてもいいように、個人の私物を机に置かないようにしていますね。
椅子だけは高級なものを選びました。
それ以外はそんなに贅沢していないです。予算を見てメリハリつけたかんじですね。
モニターはエンジニアに選んでもらったり。
入居して見えた改善点や後悔
入居して大変だったこと
オフィスに最低限必要なインフラ整備が大変だなと思いました。
掃除やゴミ関係、火災保険などですね。
あとは什器の注文が年末年始を跨いだので、注文してから届くまでのリードタイムが想定より長かったことです。
本来であれば、年始明けてすぐに稼働したかったのですが、什器が揃うまで時間がかかってしまい、1月の3週目から本格稼働を開始しました。
今思えばやっておけばよかったこと
什器関係の手配が遅れたことくらいで、特にないです。
たくさん物件を見てよかったです。
オフィスを構える理由
現在のオフィスの稼働状況
在宅メインです。出社日などは特に決めておらず、出社するか在宅かはメンバーに決めてもらっています。
本当はオフラインでやっていきたかったのですが、感染症が拡大・流行していくなかで、一旦中止しています。
感染症の状況を見て変えていく予定です。
オフィスの価値
face to faceのコミュニケーションは重要だと思っているからです。
在宅だからといってコミュニケーションが減るのは本質的じゃないよねという話はしているのですが、やはりリアルの方が雑談やちょっとした会話は発生しやすいですよね。
そこでうまれるものも多いですし、新しい事業なので尚更スピードが求められることも多い為、同じ空間にいて会話を増やすのは大事だと思っています。
全員が入れるスペースはそんなに必要ないかもしれないですが、いざという時に皆で集まれる場所は必要です。
現在メンバーは8名ですが採用も進めているので、このオフィスも15名くらいは入れる所で探していました。
1年くらいで稼働人数15名までいきたいですね。
もうパンパンなんで次行きます!と早く言いたいです。
ただ、移動する前提で「ここでいいや」みたいに妥協してオフィスを構えるのはイヤでした。
プレイドは、お客さんからオフィスに行きたいって言ってもらえていたんです。
GINZASIXにあるっていう部分も大きかったとは思いますが、オフィスに対する思想がユニークで気に入っていただけていました。
オフィスに「行きたい」って言ってもらえるのってすごい価値だと思っていて。
そういった部分は、ここでも継承していきたいですね。
オフィス移転を検討している方へのアドバイス
私は最初のうちは条件のポイントを絞れていなくて、どういう物件があるかとかわからなかったんですよね。
同じような方は最初にいくつか見て、自分達のポイントをそこから絞ってクリアにしていった方がいいと思います。
あとは営業担当さんとたくさん会話をして、それなりに件数はたくさん見た方がいいと思います。私は1ヶ月くらい集中的に見てまわりました。
ハイッテ編集部からのひと言
とても丁寧に詳しく、事業内容や移転について教えてくださった野村さん。
現在のオフィスもお気に入りとのことですが、次回の増員による拡大移転も楽しみですね!
株式会社IPPO シニアセールス
営業担当者 塩沢 龍太郎
宅地建物取引士【東京:第280468号】
不動産TEC×スタートアップ支援に魅力を感じ株式会社IPPO(イッポ)へ参画。スタートアップ企業が多く集まるピッチイベントに多数参加し、「Morning Pitch(モーニングピッチ)」の運営にも携わる。
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