千駄ヶ谷から本の街「神保町」にオフィス移転した株式会社Plottにオフィス移転のきっかけや移転作業時のエピソードを伺いました。クリエイティブ系企業や創業期の企業はフルリモートであることが多いですが、コミュニケーション課題解決のための施策など参考にしてください。
- 全員が出社できるキャパがなかった
- 業務接点のあるチームメンバー以外のコミュニケーション量が少なかった
- 出社してコミュニケーションが活性化
- 締め会やランチ会などのイベント開催ができるようになった
目次
会社・サービスについて
株式会社Plottの概要をご紹介します。
会社概要
『Next Creative Studio』をビジョンに、IPコンテンツを企画・制作・プロデュースするエンターテイメント企業です。YouTube・TikTok・WEBTOONなど新世代のプラットフォームから大ヒットIPの創出を目指しています。
会社名 | 株式会社Plott |
設立 | 2017年8月2日 |
代表取締役 | 奥野翔太 |
所在地 | 東京都千代田区 |
業界・サービス内容
チャンネル登録者183万人(2023年10月時点)の「混血のカレコレ」やTVアニメ化を達成した「テイコウペンギン」。講談社様と協業制作している「ハンドレッドノート」など、IPコンテンツの制作を行っている会社です。直近ではグッズ・ゲームなどIPの二次展開にも力をいれており一気通貫でのIPプロデュースを実施しています。
オフィス移転前の状況について
2020年を機にフルリモートへの移行をした後、事業スピードやコミュニケーションの課題などが重なりオフィス移転を検討するきっかけとなりました。
悩みや移転のきっかけ
元々2020年から2年ほどリモートワークをしていたのですが、それにより会社への帰属意識も下がったように感じていました。会社に属しているけどバラバラになっているような感覚です。
リモートワーク後にそのような状態になったので、やっぱり出社した方がいいんじゃないかと思い、全員が出社できるオフィスに移転を検討しました。以前のオフィスに入居していた際は70名ほどが在籍していたにも関わらず、30名ほどのキャパシティで全員が出社できる体制ではありませんでした。
物件選定の条件
ポータル駅から2〜3駅程度且つ、坪単価が安いオフィスが条件でした。
以前のオフィスが千駄ヶ谷だったことと、当時合流した株式会社BUZZCASTが池袋だったこともあり、池袋や新宿など幅広いエリアで探していました。内装にはあまりコストを掛けたくなかったため、会議室や内装が残っている居抜きオフィスをメインで探していました。幅広いエリアで検討し、IPPOの山岸さんにご提案いただく中で神保町も候補に上がったのですが、元々神保町という街自体に魅力を感じていました。本の街で弊社の事業にも通ずる部分があり、カルチャーも合うのではと思っていたからです。
また、新オフィスでは出社しやすいオフィスにすることで、事業のスピードアップを狙っていました。週1回のミーティングで話せばいいやではなく、すぐに話せる状態にすることで事業スピードも上がると考えていたからです。
オフィス移転時の状況について
今回のオフィス移転ではとにかく予算を削減することにこだわり、居抜きオフィスを探して、オフィス移転作業は運搬だけを引越し業者に依頼し、組み立ては社員全員で行いました。
内装会社の宮工房さんを山岸さんにご紹介いただき、私(丸山氏)を筆頭に内装レイアウトを決めました。今まではフルリモートだったので、これから出社しやすいオフィスにするために座席を固定席にするのかフリーアドレスにするのか、事業部ごとに配置するのかなどの議論もしていました。
最初は執務スペースの間にフリースペースがあり、執務スペースが分断されているようなレイアウトになっていたのですが、施工完了後にやはり執務スペースはまとまっている方がコミュニケーションが分断されないからという理由で、社員みんなでレイアウト変更を行いました。過去に私(丸山氏)がオフィスのデザイン会社で採用担当をしていた経験を活かして、床のカーペットを張り替えたり、レイアウト変更などをしました。作業自体は大変だったのですが、今思うと自分たちで作り上げたオフィスということで愛着が沸いています。
また、このオフィスは取り壊し予定日が決まっており、退去時に原状回復工事が免除されているため、一部の壁を自分たちで塗ったり、壁に穴をあけたりと、やりたいようにオフィスを作っています。
オフィスを移転後の状況について
オフィス移転後は出社するメンバーが多くなり、コミュニケーションが増えたことからオフィスに活気が溢れています。
移転してよかったこと
オフィス移転後、出社するメンバーが増えて交流が増えたと感じています。以前のオフィスの時の課題にあったチームを超えた繋がりの希薄さが解消されつつあり、実際にオフラインのコミュニケーションにより会社への愛着が増したメンバーもいると感じます。また、弊社は事業拡大フェーズなので、月2〜3名ほど新メンバーが入社しているのですが、その育成がフルリモートの時よりも早くなったのは良かったです。オフィスに出社して同じ場所で仕事をすることでより達成感も感じられるようになったと思います。
今は仕事終わりにみんなで卓球をしたり、みんなでランチに行ったりして、今までにはなかったコミュニケーションが取れるようになりました。卓球をしすぎて球に回転をかけられるようになったメンバーもいるくらいです(笑)さらに、最近では月1回、定例の締め会を実施し、そこで進捗共有やメンバー同士が交流できるようなイベントを行うようになりました。持ち回りでイベント担当をつけて、みんなで楽しそうに企画・運営してくれています。
IPPOに依頼してよかったこと
まずはオフィス移転の相談をさせていただいた際にオフィスごとに細かくシミュレーションをしてくださったことです。入居から退去にかかるまでどのくらいの費用が掛かるのか計算してくれるので、ビジネスサイドとしてはどのオフィスが最適か判断しやすかったです。判断がしやすいことで予算や事業計画に合ったオフィスに移転できたと思っています。
また、このオフィスに申込をしたいとなった際に、条件交渉だけでなく、内装会社の紹介もしてくださって、非常にスムーズにオフィス移転できました。
オフィス移転を検討している方に一言
卓球台は置いた方がいいかもしれません(笑)オフィス移転でコミュニケーション活性化を狙う企業も多いと思うのですが、設計は綿密に練ることをおすすめします。弊社は当初のレイアウトから変更する必要が出てしまい、その分の工数が増えてしまいました。
また、このオフィスに申し込む前に別の池袋のオフィスを申し込もうと思っていたのですが、他社に先を越されてしまいました。人気のオフィスほど本当にすぐ他からの申し込みが入るので判断の速さも大事です。
オフィス探しや退去サポートはハイッテまでご相談ください
ハイッテ by 株式会社IPPO(イッポ)では、スタートアップ・ベンチャー企業から100坪以上の中堅企業のオフィス移転もおこなっております。
お客様の経営課題や今後の事業戦略、採用計画に最適なレイアウトをご提案し、オフィス移転のサポートをご提案いたします。お気軽にご相談ください。
編集後記
2020年以降、リモートワークを導入する企業が増えていますが、それによりオフィスに対する課題が生まれてしまうケースもあります。同社も同様に、フルリモートになったことでコミュニケーションが希薄になり、会社としての課題になりました。
リモートワークを併用する企業やこれから出社体制に切り替える企業は、リモートワークとうまく付き合いながらコミュニケーションやコミットメントの課題を解決する同社の取り組みを参考にしてください。
シニアセールス 山岸耕(Yamagishi Ko)
VCとのアライアンスに携わっており、スタートアップへVCの紹介も行っている。また、オフィス移転レクチャーを勢力的に開催。顧客の相談役として厚い信頼を受けており、顧客の上場数は2022年度社内NO.1。