事業の拡大に伴い、南青山から代々木へオフィスを移転したAflac Ventures Japan株式会社/Hatch Healthcare株式会社にオフィス移転時のエピソードを伺いました。社内での調整が必要な場合やオフィスで内装工事を行う場合の参考にしてください。
- 従業員数の増加に伴い、執務環境が不足
- オンオフのメリハリがつけられない環境
- 充分な執務環境を整備し、一人一人のスペースも広がった
- リフレッシュスペースを設置してオンオフのメリハリをつけた働き方ができた
目次
Aflac Ventures Japan株式会社/Hatch Healthcare株式会社について
Aflac Ventures Japan株式会社/Hatch Healthcare株式会社の概要をご紹介します。
会社概要
会社名 | Aflac Ventures Japan株式会社 | Hatch Healthcare株式会社 |
設立 | 2020年1月24日 (2022年1月11日商号変更) | 2020年1月24日 |
代表取締役 | 島田 智行 | 島田 智行 |
所在地 | 東京都渋谷区千駄ヶ谷5-21-12 S-FRONT代々木 7F | 東京都渋谷区千駄ヶ谷5-21-12 S-FRONT代々木 6・7F |
業界・サービス内容
Aflac Ventures Japan株式会社
共創と革新により「生きる」を創るを掲げ、アフラックグループの強みを生かしてアフラックグループと協業可能性のあるCancer/HealthTech/Insurtech領域のスタートアップにAflac Ventures LLCより投資を行っています。
Hatch Healthcare株式会社
Hatch Healthcare株式会社は、Aflac Ventures Japan株式会社の子会社として、がん・介護・ヘルスケアデータの3領域でインキュベーション(事業創出支援等)を行っています。自社開発に加え、スタートアップ・大企業との協業等、志や目的を同じくするパートナーと共に、互いの強みや技術を生かし、「アフラックのよりそうがん相談サポート」をはじめとした、人生によりそうサービスを展開しています。
【サービス一覧】
オフィス移転前の状況について
オフィス移転のきっかけは、以前のオフィスでの課題が2つ生じたことです。
悩みや移転のきっかけ
課題の1つ目は、以前のオフィスが窮屈な状態だったことです。Hatch Healthcare株式会社のサービスにはお客様の個人情報を取り扱う業務が含まれているため、セキュリティ対策を施した執務スペースが必要です。しかし、以前のオフィスでは、本来会議室として想定されていた部屋を使用していたため、スペースが狭く、決して働きやすい環境とは言えませんでした。また、従業員数が50〜60名となり、今後の事業拡大によりさらに従業員数が増えることが予定されていたこともオフィス移転を検討するに至ったきっかけです。
課題の2つ目は、休憩時に各自のデスクでランチを取るなど、執務環境以外の休憩スペースがなかったことです。このようなオンオフのメリハリがつけられない環境を改善することもオフィス移転の目的として考えていました。
物件選定の条件
弊グループを設立するタイミングでオフィスの開設を検討した当時、日本のベンチャー企業がどこにオフィスを構えているのかをリサーチしたところ、渋谷区や港区が多かったことから、以前のオフィスは南青山に構えていました。同様の理由から今回も渋谷区と港区にエリアを絞ってオフィスを探しましたが、エリアによって街の雰囲気や集まっている業種は異なるため、区だけでなく街の特徴にも目を向けて探しました。
結果として、グループ会社のアフラック生命保険株式会社がある西新宿と以前のオフィスのあった南青山、新興企業の多そうな目黒を繋いだ三角地帯に絞りました。
周辺環境としては、事業運営で取り扱う郵便物が多いため、できるだけ郵便局に近いことも条件の一つでした。
オフィス移転時の状況について
現在のオフィスを内見する数ヶ月前に別のオフィスも内見していました。条件や設備、立地も良かったため申し込みをしようとしたのですが、この際は、社内での協議や調整に時間が掛かってしまい、申込期限までに必要な書類を提出することができませんでした。
現在のオフィスであるS-FRONT代々木を内見したところ、希望する条件に当てはまる物件だったため申し込みをしました。同時期に他社からの申し込みもあったようなのですが、今回は、オフィスの内見と並行して申し込みの書類準備を行っていたため、すぐに提出することができました。結果として、弊グループの審査が通り、無事に入居できる運びとなりました。IPPOさんのオフィス移転マニュアルを活用しながら早め早めの準備を行ったことで、物件選定から内装工事の手配や移転手続きなどをスムーズに行うことができました。
内装はIPPOさんにご紹介いただいた企業の中から、株式会社ヴィスさんに依頼しました。全体的なテイストとしては木目調や白、緑を基調とした内装にする方向性で固まっていたため、細部の素材選びに至るまで時間をかけて行いました。会議室やフォンブース、リフレッシュスペースなど、導線を考えられたレイアウトかつデザインであり、従業員に好評で、非常に使いやすいです。
例えば、フォンブースは部屋ごとに壁の色が異なり、端から見るとグラデーションがかった仕様になっています。他にも部屋の名前に弊グループのバリュータイトルを使用したりと弊グループらしいオフィスになりました。
また、申し込みの段階で、管理会社からレイアウトによって結露が生じるエリアが出る可能性があることを伺っていたので、会議室などの個室は結露対策で排気量の調整などを行いました。
反省点としては、事前に全社員にアンケートを取っておけば良かったという点です。各主要レイヤーには事前ヒアリングをしていたのですが、それ以外の従業員には十分にヒアリングできていませんでした。そのため、新オフィスの什器やレイアウトの確定後に従業員からの様々な要望があり、おおむね解消はしたものの事前によくヒアリングしておけば前もって解決できたものもあったのではないかと感じています。
オフィスを移転後の状況について
オフィス移転前の課題を解決できただけでなく、コミュニケーションの活性化にも繋がりました。
移転してよかったこと
以前のオフィスにおける「執務スペースが充分に確保できない」という課題を解消できたことは良かったことの一つです。特に、執務スペースとは別にリフレッシュスペースができ、メリハリをつけて働けるようになったことでオンとオフの切替えが上手くいっていることを感じます。従業員もすすんでリフレッシュスペースを使用しており、部署の垣根を超えた交流が生まれています。
以前のオフィスでは、多くの従業員がランチをテイクアウトして各自デスクで食べていましたが、新オフィスの周辺は飲食店が多く、お店でランチをしたり、テイクアウトしてリフレッシュスペースでランチをしたりと、従業員同士がランチ時にコミュニケーションを取っている姿も多く見られるようになりました。
また、新オフィスでは、複数のフォンブースを2フロアにそれぞれ設けており、以前のオフィスに比べてオンラインミーティングをしやすいという声も聞こえてきます。
新型コロナウイルス感染症の5類移行のタイミングでオフィス移転をしたこともあり、新しく整った環境で業務効率も良いということで、今まではリモートワークを中心に行っていた従業員も出社することが増え、従業員同士の口コミにより、自然と出社人数が増えました。新オフィスをフル活用することも狙いとしていたため、自然と出社しやすい環境になったことも良かったです。
IPPOに依頼してよかったこと
不動産に関する知識量が多く、多方面にアンテナを張っているので、こちらの質問に対する回答が的確でした。また、今回のオフィス移転で仲介会社の事業ドメインに対する理解も大事だと感じました。表面的にはどんな事業をしているのかわかりますが、どうやったら従業員が働きやすい環境になるのかは事業ドメインへの理解がないと提案するのが難しいと思います。その点では、IPPOさんは従業員の働き方にもフォーカスしてくださって、ハード面の条件だけでなくソフト面に至るまで多角的にご提案いただきました。
オフィス移転を検討している方に一言
オフィス移転を検討する際に、それ自体を最終目的にせず、その後の事業成長や従業員によるオフィスの活用ができるかどうかを想定することが大切だと思います。今働いている従業員だけでなく、今後入社する新しい従業員にとってもオフィスが活用でき、働きやすいかどうかを考えることも重要です。オフィス移転のその先の運用を見据えてオフィスを作ることで、新しい人材の採用にプラスになる要素もあるからです。そういった意味で、ソフト面の条件を先に考えて、それに合う空間を作っていくとスムーズかもしれません。
また、オフィス移転は根気のいるプロジェクトなので、携わった方を労ってあげるといいと思います。弊グループは昨年の秋頃にオフィス移転の検討を開始し、1年後に完了する予定で動いていたのですが、急遽事業進捗が変更となったことから、半年後の移転完了を目指すことになりました。オフィス選定や契約手続きだけをとってもかなり大変なのですが、それに加えて内装工事や行政手続きも行うとなると根気のいるプロジェクトですので、社内調整は念には念を入れて行うくらいが良いと思います。
オフィス探しや退去サポートはハイッテまでご相談ください
ハイッテ by 株式会社IPPO(イッポ)では、スタートアップ・ベンチャー企業から100坪以上の中堅企業のオフィス移転もおこなっております。
お客様の経営課題や今後の事業戦略、採用計画に最適なレイアウトをご提案し、オフィス移転のサポートをご提案いたします。お気軽にご相談ください。
編集後記
企業によってはオフィスへの申し込みに社内稟議や調整で時間がかかってしまうことがあります。居抜きオフィスを検討する場合には、競争率が高いため、事前に必要書類の用意をしたり、社内フローの確認をしておくのがおすすめです。
シニアセールス 山岸耕(Yamagishi Ko)
VCとのアライアンスに携わっており、スタートアップへVCの紹介も行っている。また、オフィス移転レクチャーを勢力的に開催。顧客の相談役として厚い信頼を受けており、顧客の上場数は2022年度社内NO.1。