2つのビルで3フロアを借りていたという株式会社アイスリーデザイン様はめずらしいオフィス移転事例としてインタビューさせていただきました。
この記事の目次
株式会社アイスリーデザインについて
株式会社アイスリーデザインの概要をご紹介します。
社名 | 株式会社アイスリーデザイン |
業種 | DX支援 デジタルサービス支援 など |
従業員数 | 90名 ※2024年1月時点 |
課題 | ・フロアが分かれていることによるコミュニケーションの低下 ・会議室、フォンブースの不足と休憩スペースがない |
東京オフィス | 東京都港区赤坂八丁目1番22号NMF青山一丁目ビル3階 |
移転の方法 | 居抜き退去、新オフィスへの入居 |
株式会社アイスリーデザインは、デジタルサービス支援のプロフェッショナル集団として、サービスコンセプトからUIのディテールにまで神経を行き渡らせ、一貫した顧客体験を作り出すことをミッションとしています。
i3DESIGN DX支援フレームワークにて、組織開発・イノベーションやサービスデザインから開発、プロダクトグロース・UX改善支援事業など幅広く支援を行っています。
取締役 大隅
スタートアップ企業の場合、成長速度が早く、急遽オフィスの増床が必要になることがあります。複数フロアの居抜き退去や新オフィスの内装について参考になる事例といえます。
2ビル3フロアに分断…コミュニケーションが希薄に
——- オフィス移転のきっかけやお悩みはどんなものがあったのでしょうか。
株式会社アイスリーデザイン様:以前のオフィスは度重なる増床によって2ビル3フロアに分断されていたので、社員間のコミュニケーションが希薄になりかけていました。
また、フリーアドレスだったため、誰がどこにいるのかわからず、噂でどこに誰がいるか聞いたり、Slackでどこにいるのか聞くことが多々ありました。
有難いことにすごいスピードで人が増えており、人数が増えれば増えるほどそのようなコミュニケーションロスが発生していたため、打ち合わせなどで集まる場合にも移動が大変でした。
——- 会社が急成長することで、コミュニケーションの課題は出てきますよね。その他、オフィス探しで意識されたことはございますか。
株式会社アイスリーデザイン様:オフィス移転と増床それぞれの費用とメリット・デメリットの比較・検討を行いました。
増床の方がコストは抑えられると思っていたのですが、仲介していただいた上田さんに保証会社の使い方を工夫することで敷金をゼロにできる可能性もあることを教えていただき、オフィス移転でも検討を進めました。
以前のオフィスは急速な成長を加味した広さのオフィスではなかったため、次のオフィスでは今後の成長も加味して、現在の人数の倍の人数でも使用できる広さで探しました。
また、以前のオフィスではコミュニケーションの課題があったため、新オフィスではワンフロアに集約するだけでなく、社員間の交流が生まれるフリースペースを作る点もポイントでした。
旧オフィスがあった渋谷区を中心に、港区まで範囲を広げて複数のオフィスの内見をしましたが、選定のポイントは以下のとおりです。
- 最寄駅からの近さ(通勤の利便性)
- ビルの外観と内観のきれいさ
- テナントの広さと形(設計のしやすさ)
- ビルの周辺環境
- 管理会社の質や丁寧さ
——- オフィスの決め手で特に印象が残った点はどのポイントでしょうか。
株式会社アイスリーデザイン様:複数のテナントを内見した中で、このオフィスに決めた理由は、上記のポイントをすべて満たしていたことはもちろんですが、一番はこれらの条件に対して坪単価が比較的安かった点があげられます。
また、間取りや広さがちょうどよく設計しやすかったこと、駅から近く閑静な周辺環境だったこと、さらにオフィスから見える赤坂御所の景観が大変よかったこともポイントでした。
共同創業者/取締役
大隅
内見時に区画内だけでなく、周辺環境や共用部も確認すると入居後のミスマッチもなくせます。
内見の際はタクシー移動であることが多いですが、最寄り駅から実際に歩いてみるのもおすすめです。
社員の交流が生まれる、こだわりの内装デザインを採用
——- オフィスは内装をかなりこだわられています。どういったコンセプトが教えていただけますでしょうか。
株式会社アイスリーデザイン様:内装は社員の交流が生まれるオフィスにするためにこだわりたかったので、コンペ形式でご提案いただき、最終的には株式会社Studio T・Nさんのデザインが秀逸だったのでこちらに決定しました。
全体的にボタニカルな内装をコンセプトとし、眺望を活かして緑の景色が見えるように設計されています。
また、休憩時もリラックスできるようにコミュニケーションスペースを広く設け、お昼に仕事から離れる時間を作れるようにしたり、終業後にはバーカウンターでお酒を飲み交わすこともできるようにしました。
——- コミュニケーションを強化したい想いが伝わってきます。
——- 今回は前オフィスは居抜き退去をご希望されていましたが、いかがでしたでしょうか。
株式会社アイスリーデザイン様:以前のオフィスの3フロアは原状回復費用を抑えるために居抜き退去をすべく、IPPOの上田さんに支援していただきました。最終的には1フロアのみ居抜き退去、2フロアは原状回復して退去となったのですが、居抜き退去するフロアが新オフィスの契約開始直前まで使える状態だったのでリモートワークを併用しながら二重家賃も削減できました。
オフィス移転も居抜き退去も対応したのは初めてでしたが、居抜きになれているIPPOの上田さんにサポートいただいたので、引き継ぐ什器の選定や造作譲渡契約などもスムーズにできたと思います。
——- ありがとうございます!ご満足いただけて、弊社もうれしいです。
コミュニケーションが円滑になり、コミュニケーションが取りやすくなった
——- オフィス移転をしてみて、どのような変化や効果を感じていらっしゃいますか?
株式会社アイスリーデザイン様:当社はプロジェクト型業務が中心なので、社員同士のコミュニケーションの円滑さや活性化はマストですが、オフィス移転後は、ワンフロアになったことで当初目指していた通り、コミュニケーションが取りやすくなったり、上司との距離も近くなりました。
以前は3フロアを跨いだフリーアドレスだったのですが、今は部署ごとに大体の島を決めて、その中でフリーアドレスにしています。
以前のオフィスでは自席やソファで昼食を取っている社員が多かったのですが、コミュニケーションスペースが増えたことにより、ランチを複数人で取ることができ、コミュニケーション活性化に繋がっています。
昼食を自席で取るとどうしても仕事をしながらになってしまうケースが多いのですが、オフィス移転後はお昼に仕事から離れる時間ができたため、社員のリフレッシュにもなりそうです。
今後は、コミュニケーションスペースを活用して、社内懇親会などのイベントやカジュアルなミーティングなどを行い、部署間交流の促進も図っていきます。
共同創業者/取締役
大隅
ゾーンアドレス(※)により、部署間の連携をしながらコミュニケーションの活性化を図ることができます。
※島ごとにフリーアドレス制とすること
——- 会議室やフォンブースも増設されましたが、いかがでしたでしょうか。
株式会社アイスリーデザイン様:以前のオフィスではフロアが分かれていただけでなく、会議室の予約が取り合いだったこともあり、会議室を2つから6つ、フォンブースを5つから7つへ増設しました。これにより社内・社外問わずスムーズに打ち合わせができています。
——- 今回、弊社にご依頼いただいて、よかったことなどありましたら、教えてください。
株式会社アイスリーデザイン様:今までにオフィス移転担当になったことがなかったので、比較対象がいるわけではないですが、IPPOの上田さんはなんでも相談しやすく、信頼感がありました。
今回の当社のオフィス移転は、新オフィスプロジェクトだけでなく、3フロアの居抜き退去を同時に進めていたため、最初は不安だったのですが丁寧にご説明いただき、仕事がしやすかったです。
——- ありがとうございます!
二重家賃が発生しないように計画と調整が大切
——- 最後にこれからオフィス移転をする方に一言お願いしてもよろしいでしょうか。
株式会社アイスリーデザイン様:一番困ったのがビルオーナー側の指定工事業者(B工事)の工事費用が高額になったことです。
契約後にB工事の見積が出て予算よりも高額だったため、当初実行するはずだったものを削ることにしました。
工事業者によって費用に大きな差があり、場合によっては入居を見送る判断になるほどのインパクトがあるため、可能であれば事前にビルの指定会社がどこなのか、事前にある程度の内装を決めた上でB工事の見積をもらい判断するといいと思います。
また、当社のように2つのビルに複数フロアを借りるのはおすすめしません。
2つのビルに分かれて3フロアを借りている状況は少ないと思いますが、新オフィスプロジェクトの他に居抜き退去も同時に行う場合は、やることも多いですし、関係者も非常に多くなります。
今回の場合は、管理会社が2社、原状回復工事業者、内装会社、仲介会社などです。
株式会社アイスリーデザイン様:最終的に2フロアは後継テナントが見つからなかったため原状回復工事を行う必要があったのですが、契約終了日よりも前に退去して原状回復工事に入る必要がありました。
以前のオフィスと新オフィスで契約期間をダブらせると二重家賃が発生してしまい勿体無いため、できるだけダブらせないように調整するのがおすすめです。
内装にこだわる場合、スケルトン天井にすることがあると思いますが、その際、退去時のことも考えて天井板は保管しておくのがおすすめです。
当社では全て倉庫に保管して、退去時の原状回復工事をする際にコストを抑えられるように工夫しました。
——- 引き続き、ハイッテ by 株式会社IPPOはオフィスを通じて、お客様の成長に尽力させていただければと思います。今回は貴重なお話、ありがとうございました!
※掲載内容は取材当時のものとなります。
株式会社IPPO シニアセールス
営業担当者 上田 豊
宅地建物取引士【大阪:第234599号】
不動産業界経験16年ならではの街、物件の知識量は社内NO.1。内装写真を見ただけでどのビルかわかるだけでなく、周辺環境にも詳しく、その知識量の多さは歩くGoogleMAPと呼ばれるほど。オーナーとの条件交渉が得意で、確実に決めてくれる安心感から、4年間で1社13件の成約を達成。オフィス移転以外も幅広く取引実績あり。
居抜きオフィスへの移転をご検討の方はご相談ください
ハイッテ by 株式会社IPPOでは、スタートアップ・ベンチャー企業を中心に、居抜きオフィスの仲介を行なっています。
東京都内の居抜きオフィス移転の豊富な知識と経験から、採用・事業拡大や新規進出を考えている方へオフィス移転コンサルティングを行っております。ぜひお気軽にご相談ください。