目次
竹橋駅徒歩1分、皇居の目の前に建ち、武道館や東京ドームなど東京の街を一望できるビル最上階へ移転した株式会社ノンピ。取締役副社長の上形氏とコーポレートIT部の濱野氏に、移転時のエピソードを伺いました。
(写真中央)
株式会社ノンピ
取締役副社長
上形 秀一郎 氏
(写真右)
経営管理本部
コーポレートIT部
部長
濵野 晶彦 氏
(写真左)
コーポレートデザイン室
広報
管理栄養士
竹中 来海 氏
<事業内容及びサービス概要について>
「食の可能性を 『探究変革』することで、世界に笑顔をふやしていく」というミッションのもと、フードデリバリー、社内カフェテリアの企画・運営受託事業など様々なフードソリューションを提供する食のプロフェッショナル、株式会社ノンピ。オンラインコミュニケーションフードサービス「nonpi foodbox™」では、日本全国に料理と飲み物を1箱にしたフードボックスをお届けしています。
オフィス移転前
オフィスを移転するきっかけ
コロナ禍の2020年8月に新規事業としてスタートした「nonpi foodbox™」が主なきっかけです。これまで主力事業のフードデリバリーのために、自社製造が可能なセントラルキッチンの近くにオフィスを置いていました。しかし新規事業がスタートし、力を入れていこうとする今、新しいビジネスモデルに最適なオフィスが必要となったため移転を検討しました。
また、元々入居していたビルの老朽化が進んでいたこと、事業拡大に伴い社員数が増え手狭になっていたことも要因です。
物件選定の条件
今のオフィスに決めた理由は、アクセスの良さと地下にある現在使用されていない職域食堂機能があったからです。
以前のオフィスは駅から徒歩15分ほどと少し不便だったということもあり、もっと社員が通いやすい場所を探していました。今のオフィスは竹橋駅から徒歩1分と抜群の通いやすさです。
また、地下にある使われていない職域食堂があった点も決め手になりました。ビル内で新しくカフェテリア事業を展開し、たくさんの方に笑顔になってもらえる空間を作っていきたいと考えています。
さらに、オフィス内の採光の良さも決め手の一つです。窓が非常に大きく外からの光が十分に差し込み、元々役員室として使用されていた区画のため照明が異なり、全体的に明るい作りになっています。
オフィスを移転した時の状況について
移転時の引っ越し作業では不要な荷物の選定・処分に時間がかかってしまいました。コロナの影響でストップしてしまった事業の資材や、ビジネスモデルが変わってから一旦保管していた物なども残されていました。一旦保管されている物やすぐに担当者がわからない物に関しては独断で選定・処分するわけにはいかないので、テレワークをしている社員も含め全体に声掛けをしました。連絡を密に取り合い、時には出社してもらったりと社員全員で協力して作業しました。
それと同時に移転先のオフィスの準備も着々と進んでおりました。移転先のオフィスの内装は、元々役員室として使用されていたということもあり、天井が吸音対策されていなかったり照明が隣の部屋と繋がっている箇所がありました。そこに関しては、元々の名残を残しつつコストの兼ね合いも考えながら、B工事を実施しました。
※B工事とは、B工事とはテナントが発注して工事費を負担し、オーナー指定の業者が施工する工事を行うことです。
また、内装を考える際、4つのオフィスコンセプトを設けていました。
1つ目は、カルチャーの体現です。弊社は3つの心がまえ(行動理念)、「Be the Diner」「with Joy」「Believe No Limits」を掲げています。これらは一人で実践することが難しく、組織であるからこそ体現できます。コミュニケーションを強制するのではなく、オフィスの作りから
自然にコミュニケーションが生まれ、楽しみながら仕事ができる空間を目指しました。
2つ目は、IPOを可能にするオフィスです。楽しみながら働ける場でありながらも、しかるべき対処がされているセキュリティ面を強化する点のバランスも考えました。執務室への入室はもちろん、各会議室の入室へもセキュリティカードを必要とするなど、他にも設備・対策をしています。
3つ目は、テレワークを主軸とした時代に合った柔軟なオフィスです。働き方に合わせたオフィスレイアウトを自分達でも変えられるくらいのフレキシブルさを目指しています。基本はフリーアドレスなので出社した人が自由に気分で仕事をする場所を選べます。管理チームはセキュリティに配慮した上で、背中に壁があるデスクを使用できるような配置にしました。
4つ目は、サステナブルな視点です。前のオフィスで使用していた家具や什器は基本全て持ってきて使用し、入口にあるドアを廃材から作るなど環境にも配慮しました。そういった外部へも発信できるような仕掛けやデザインも取り入れています。
4つのコンセプトいずれかに偏ることなく、それぞれを意識した上で、どういった設計・運用をすればコンセプトを促進し、達成することができるかを一生懸命考えました。
内装検討段階は、大変な面もありましたが、出来上がっていくオフィスを見ながら今後働くことが楽しみでした。実際に今現在出来上がったオフィスで働いてみて、満足しています。
オフィス・事務所移転を機に、社員が働きやすく採用にも効果のある内装を考える企業も多いのではないでしょうか。内装と一言で言ってもかなりの工数が掛かる可能性もあります。
採用計画・業務効率・コストにも影響するオフィスのレイアウトの考え方について宅地建物取引士監修の資料を作成しました。
オフィスを移転した後について
オフィス移転後の変化
一番の変化は社員同士のコミュニケーションが増えたことです。前のオフィスは人数に対して広くはなく、固定席とフリーアドレスで分けられていました。対して今のオフィスは広々としていて、全席フリーアドレスにしたので自然と会話が生まれやすくなっています。
そしてコミュニケーションが増えたことにより、社内で新しい交流も生まれてきています。例えば、何人かで皇居ランニングを楽しんだり、東京ドームへ野球観戦をしに行ったりなど、業務外でもそれぞれメンバー間で交流しています。
また弊社は柔軟な働き方を推奨しているので、特にオフィスへの出社回数などは決まっていませんが、駅から徒歩1分というアクセスの良さから出社率も上がっています。
とはいえ社内外でテレワークが進み、オンラインミーティングの需要が高まっていた中で、前のオフィスでは会議室の取り合いが起きていました。会議のできる個室が2つから4つに増えたことで、オンラインミーティングがしやすくなりました。会議室以外にも、カウンター席やビルの共用ラウンジもあるので気分を変えることもできます。
また個人ロッカーの設置、全席フリーアドレスにした効果から、社内が常に整頓されるようになりました。デスクに物を残さず整理して帰るというルールが徹底され、オフィス全体で清潔感が保たれています。
オフィスのお気に入りポイント
皇居を一望出来るカウンタースペースがお気に入りです。まるで心が洗われるような気持ちで仕事に取り組むことができます。隣にあるソファ席では景色を堪能しながら会話や昼食を楽しむ人も多いです。
また、ミーティングの場所を目的によって変えられるのも嬉しいポイントです。アジェンダが堅い時は会議室を利用し、フランクなミーティングならソファ席で行うことも可能です。時にはキャビネットを机代わりに使用し、気軽に情報交換も行っています。社内を移動してコミュニケーションを図ることが多く、コンセプトの体現が上手くできているのではないかと思います。
今思えばやっておけばよかったこと
強いて言うなら、一番大きい会議室が役員室として使用されていた区画のため天井に吸音性がなく、音の反響が少し気になります。今後、吸音シートを貼ってみるなどして改善していきます。
オフィスを構える理由
オフィスの価値
共通の目的を持った人が集まる組織は、運営する上でコミュニケーションが重要だと思っています。オンライン上でもコミュニケーションを取ることは可能ですが、アジェンダありきのものになりがちです。オフィスがあると何気ないコミュニケーションが生まれ、些細な雑談が要石になり、堀を埋めていくような感覚です。アジェンダにはならない日常の会話が重要だったりします。
テレワークの視点から言えば、通勤時間も発生せず家で落ち着いて作業できるので個人の生産性は大きいです。反面、オフィスで仕事をすると何気ない会話から大きなアイディアに繋がったり、ミスを防ぐこともできるでしょう。その両面を大切にし、個人の生産性も担保できる環境を作っていきたいです。
これからもそんな、お互いに自然と会話が生まれるようないきいきとした空間であるオフィスを目指しています。
オフィス移転を検討している方へのアドバイス
パートナー企業選びが大切だと思います。特にスタートアップ企業やベンチャー企業の場合、社内のカルチャーづくりやビジョンの浸透が非常に重要だと考えてます。そのカルチャーやビジョンの共通認識がパートナー企業とあるかどうかで、オフィス選びのプロセスや、内装やデザインなども変わってきます。この度オフィス移転にあたりIPPOさんは、弊社のカルチャーはもちろん、ビジネスモデルの変化やIPO関連を深く理解してくださっていました。何より担当者様に大きな信頼を置いていたので、お互いに共感し合えることもより良いオフィス移転に繋がると実感しました。
ハイッテ編集部からの一言
ビジネスモデルの変化がきっかけとなった今回の移転。社員の働きやすさを考え、4つのオフィスコンセプトを掲げているのが特徴的でした。同ビルにある職域食堂で今後展開する新たな事業も楽しみです。
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株式会社IPPO(イッポ)ではオフィス移転を単なる「引越し」ではなく、企業価値を高める「重要なプロジェクト」のひとつと考えています。
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営業担当者 / ハイッテ編集部監修者
代表取締役社長
関口秀人(sekigushi hideto)
宅地建物取引士【東京都知事:第101772号】
近畿大学卒業後、新卒で不動産仲介会社に入社。その後、不動産業界の経験を経て、株式会社IPPO(イッポ)を設立。主要大手デベロッパーとの契約を全て経験しており、何万坪でも対応可能。どの街に、どこが運営している、どんなビルがあるかを把握しており、まさに不動産生き地引といえる。また、不動産業界経験14年の中で、10年以上お付き合いのあるお客様も多く、顧客上場社数は20社以上、顧客EXIT社数は30社以上にのぼる。各企業の成長フェーズに合わせた課題とソリューションのノウハウがあり、関わったお客様は皆上がっていく傾向あり。
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