目次
住友商事株式会社の林氏、齋藤氏にインタビューを実施。ハーフセットアップを生み出した同社に背景や特徴、同社が考えるオフィスの在り方を伺ってきました。
住友商事株式会社
ビル事業部 部長付
事業推進第五チーム
リーシング推進・商品企画チーム
品質管理チームリーダー
林 宏有氏
住友商事株式会社
ビル事業部
事業推進第五チーム
リーシング推進・商品企画チーム
齋藤 将太朗氏
住友商事株式会社について
当社は商社としての機能の他に生活資材・不動産部にて不動産関連事業も行っています。オフィスビルの開発に係るのがビル事業部で、関連会社としてPM/BM業務を行う住商ビルマネージメントやエス・シー・ビルサービスなども一体運営しております。
ビル事業部では長年の不動産事業にて蓄積された企画・開発のノウハウを中規模ビルのPREXシリーズでも展開しています。2021年2月に竣工した島津山PREX以降、ハーフセットアップ賃貸方式を導入しております。
第二の創業地「神田」の街づくり
1966年、神田美土代町に東京支社を設立したことから神田を第二の創業地と位置付けています。当時から神田で大規模な再開発を推進し、街全体のブランディングを行っていました。代表的なビルは神田にあるKANDA SQUAREです。
街づくりの一環として神田の地域の方との交流することも多々あります。最近はコロナ禍で実施はできていないのですが、過去には神田祭りやその他イベントに参加していました。
地域に寄り添った開発をしているのが特徴ですね。
手掛けるビルの特徴・エリア
私が係るビルで言うと、中規模ビルのハーフセットアップ賃貸方式を導入しているPREXが多いです。レンガ壁、アーキコン等を活用し、又、二面採光を基本とした視認性の良いデザインで、ルーフトップバルコニーが併設されているのが特徴です。
今は新宿区を除く都心5区と品川区にありますが、特にそのエリアに拘っている訳ではないですね。オフィス立地として魅力的な場所であれば積極的に開発を進めています。昨今コロナ化の中でも中規模ビルのテナントの動きは早く、弊社としても注力している分野です。
今後開発するPREXでは共用ラウンジを併設する物件も有り、より多くの働き方に柔軟に対応できるビルになると思います。既に2022年2月に竣工した神宮北参道PREXでは、1Fにシンボルツリーを植えたおしゃれな共用ラウンジを設けております。
ハーフセットアップの先駆け|PREXについて
開発の背景
世にセットアップが浸透し始める頃、PREXと親和性の高いスタートアップ・ベンチャーさん等がオフィスを構える際に、入居する際のコストが高く退去する際のコストも高い、且つ工事期間も勿体ない、という発想からハーフセットアップが生まれました。ハーフセットアップの開発を進めた当時は、競合でも生まれていない概念だったので、ハーフセットアップの先駆けとも言えます。より差別化してテナントに選ばれるために新しい概念を作り、開発を進めてきました。
ハーフセットアップにすることで入居時のイニシャルコストを抑えられるだけでなく、入居工事が軽減されるので入居までの期間も短縮ができます。加えて、退去の際も原状回復工事でハーフセットアップ部分(既設の会議室等)を撤去しなくてもいいので、原状回復工事費ならびに工事期間も短縮できます。また、通常のセットアップでは内装が既に固まってしまっているので入居後の変更ができないケースが多いですが、ハーフセットアップは違います。入居後にその会社のコーポレートカラーを出すために内装を変更することもできるんです。自社のカラーも出したいけど、イニシャルコストも抑えたいというニーズに合うのではないでしょうか。
コンセプト
PREXのコンセプトは「チームを強くするオフィス」です。コロナ禍でテレワークが当たり前の時代になってどこでも働けるようになりましたが、そんな時代でも必要とされるオフィスはなんなのかを考えています。PREXは「チームワークを活性化させる場所」であることを大切にしているので、設備もそれに合わせて作られています。
特徴
PREXの基本方針として2面採光に拘り、また視認性を重要視するデザインにしています。
ルーフトップバルコニーも併設しており、そこでミーティングも行えるようにWi-Fiやコンセントも設置してるんです。また1Fに日替わりで来るフードトラックでお弁当を買って、ルーフトップバルコニーでランチされる方もいらっしゃいますね。
〇安心の1フロア1テナント
〇密を回避する開閉可能な窓
〇安心のエントランスセキュリティ
〇開放感ある2面採光
〇安心の専用キッチン、トイレ
〇WiFi完備のテナント専用屋外ワークスペース
〇入退去のハードルを下げるHalf Setupの導入
引用元:住友商事のオフィスビル PREX
入居テナント
様々な業種のテナント様が入居しています。コワーキング・シェアオフィスから移転する際にも検討していただいたり、大型ビルからの移転等様々なニーズが有ります。
新築で内装の自由度が高い、おしゃれなスケルトン天井、ハーフセットアップ賃貸方式、ワンフロア1テナントのセキュリティ等をメリットに感じて頂いてPREXを選んでいただくことが多いですね。最近ではPREX間で物件を選定頂くことも増えました。弊社の物件は普通借家契約でして、仮に3年契約で入居すると入居期間中にかかるコストの総額は2万円程度/坪の物件と同じくらいになるんです。つまり、築年数20〜30年のビルとPREXを比較しても総額は同じくらいです。パンフレットにも書いているので、見てみてください!内見頂いた際に、その場で即決頂くことも多々あります。
物件一覧
※2022年3月時点
・島津山 PREX
東京都品川区東五反田
2021年2月竣工
・京橋宝町 PREX
東京都中央区八丁堀四丁目
2021年5月竣工
・愛宕山 PREX
東京都港区西新橋三丁目
2021年10月竣工
・人形町 PREX
東京都中央区日本橋堀留町
2021年12月末竣工
・神宮北参道 PREX
東京都渋谷区千駄ヶ谷四丁目
2022年2月竣工
・淀屋橋 PREX
大阪府大阪市中央区平野町
2021年9月竣工
オフィスビルの在り方
テレワークでもミーティングをオンラインにすることでワークライフバランスはできると思います。でも、報連相ができないと少なからず弊害はあります。
オフィスで交流する空間は大事だと思っていて、人が集まれる場所になるオフィスを作りたいと思っています。殺風景なオフィスで閑散としていたらワクワクしないじゃないですか(笑)最近は大手の会社も出社率を上げていますが、会社から出社するように言われても行きたいオフィスじゃないと楽しくないと思うんです。
せっかくオフィスを構えるなら「行きたい」って思ってもらえるようなオフィスでないと意味がないと思っています。PREXも今後展開する新たなシリーズも入居したテナントがよりコミュニケーションを活発にできるようにしていきたいです。
編集後記
同社が生み出したと言っても過言ではないハーフセットアップが生まれた背景や展開するPREXについて伺いました。
新たなプロジェクトの詳細な情報解禁が楽しみです。
ハイッテ編集部からの一言
株式会社IPPO(イッポ)ではオフィス移転を単なる「引っ越し」ではなく、企業価値を高める「重要なプロジェクト」のひとつと考えています。
- 人員の採用計画をどうするか
- 企業ブランディングの向上をどのように行うか
- 従業員エンゲージメントを向上させるには
株式会社IPPOはお客様の経営戦略や想いに寄り添い、将来の発展を第一に考える提案をおこなっております。
スタートアップ・ベンチャー企業のオフィス移転に強みを持ち、都心オフィス仲介実績1500件を誇る、オフィスマーケットを熟知した経験豊富なメンバーが、オフィス移転を円滑に進行するよう全力でサポートいたします。