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兜町の大家が進める街づくり|【オーナーインタビュー#7】平和不動産株式会社

兜町の大家が進める街づくり|【オーナーインタビュー#7】平和不動産株式会社

更新日:2023.09.14  公開日:2022.06.15

平和不動産株式会社の荒氏にインタビュー。注力しているFinGATE事業、日本橋兜町・茅場町活性化を目指す街づくりについてのお話を伺ってきました。

荒 大樹 氏

平和不動産株式会社
ビルディング事業部
主任
荒 大樹 氏

【平和不動産株式会社】

平和不動産株式会社について

平和不動産株式会社について
本社(日商館)

当社は東京証券取引所などの全国の証券取引所を所有・管理することを目的に​​1947年に設立された会社です。本設立経緯から、当社は、東京の日本橋兜町・茅場町をはじめ、名古屋市栄町、大阪市中央区北浜、北海道札幌市、京都府京都市、福岡市中央区天神など主要都市の中心街にオフィスを所有しており、証券業界・金融業界との強固なネットワークを有するという特徴があります。
また、現在、東京の日本橋兜町・茅場町エリアで再開発事業を推進しております。その他、アセットマネジメント事業、住宅開発事業も行っております。

兜町・茅場町エリアの街づくりの展望

兜町・茅場町エリアの街づくりの展望
KABUTO ONE入り口にある渋沢栄一の縁起石「赤石」

かつて兜町の中心は東京証券取引所であり、株式の売買取引を直接その場で行う「立会場」がありました。そのため、証券会社が兜町を中心に集い、「日本のウォールストリート」として栄えていました。
しかし、1980年代頃になると徐々にインターネットへの移行が進み、場にいる必要性が薄まったことで、証券会社などが本エリア外へ移転し、街の賑わいも薄れてきてしまいました。その中で、当社はこのエリアで多くの不動産を所有しているオーナーとして、街の賑わいを取り戻すべく、2011年に「日本橋兜町・茅場町 再活性化プロジェクト」を発足しました。渋沢栄一が東京証券取引所や銀行など500社以上の日本の産業の礎となる会社を生み出した「コト始め」の街の歴史と、「証券街」としての歴史を継承しながら、独立系資産運用会社や、いわゆるFintech(フィンテック)と呼ばれる金融系スタートアップなど、新しい金融の産業がこの街から成長し国際化していく街づくりを目指しています。

「日本橋兜町・茅場町 再活性化プロジェクト」について

このプロジェクトのコンセプトは「人が集い、投資と成長が生まれる街」です。
具体的には「資産運用を中心とした金融系スタートアップの成長支援」「投資家と企業の対話・交流のできる場の提供」「優れた人材、特に高度金融人材と言われるような海外の人たちが生活しやすい街づくり」の3点を掲げて進めています。
今は、街に集積してきた金融系スタートアップなどこの街で働く方々が快適に生活できるように、オフィス以外のインフラ面の整備も推進しており、飲食店の誘致や、セミナーやIRが開催できるホール&カンファレンスの整備などをいたしました。飲食店誘致においては、隣同士で繋がり、助け合い、相乗効果が生まれるような形を目指しています。
当社は、兜町・茅場町エリアの再活性化プロジェクトを通じ、さまざまな人が集い輝けるカラフルな街にしていくことを目指しております。

手掛けるビルの特徴・エリア

当社では、古いビルのリノベーションも積極的に取り組んでいます。本社は築90年以上であり、本社に隣接しているミシュラン獲得ホテル「K5」の建物も日本最初の銀行である第一国立銀行の別館として建てられたもので、築100年近い歴史を持っています。「K5」は元の建物を活かしながら、リノベーションして生まれ変わりました。他にも、老舗鰻屋さんをリノベーションし、コーヒーやクラフトビールが楽しめる空間を作り出しました。FinGATEは、基本的に既存の証券会社から譲り受けたビルの一部をリノベーションし、今のシーンに合わせた建物に生まれ変わらせています。例えば、FinGATE BASEは証券会社の地下金庫をリノベーションしており、各部屋に金庫の扉が今もついていたりします。

単純に建物を壊して建て直すのではなく、昔からのビルのカタチを活かしながらリニューアル・リノベーションしていくのも当社のオフィス管理・オフィス開発の特徴です。

SDGs(持続可能な開発目標)への取り組み

当社では、サステナブルな社会および成長を実現するため、企業活動を通じて社会課題の解決、SDGsへの貢献に取り組んでおります。直近の取り組み事例として、木造ハイブリット構造ビル「KITOKI(キトキ)」の竣工がございます。本プロジェクトは、高層建築での木材活用の方法やその利点について新しい可能性を拓き実用的にも耐用年数が長く残っていくもの と評価され、国土交通省「令和2年度サステナブル建築物等先導事業(木造先導型)」に採択されております。また、「東証上場の森」がある秋田県由利本荘市の木材を使用し、「Kablock(カブロック)」という名称で、本エリアのビル外構部にベンチとして設置するなど、「街づくりに貢献する会社」として、環境・社会課題の解決や各ステークホルダーと双方向のコミュニケーションを通じて満足度を高めることにより、サステナブルな社会の実現に貢献するとともに企業価値の向上を図ります。

「FinGATE」について

FinGATEは「日本橋兜町・茅場町 再活性化プロジェクト」の中の「資産運用を中心とした金融系スタートアップなどの発展支援」を目的とした取り組みの一つにあたります。
言わば、独立系資産運用会社や金融系スタートアップの起業・その後の成長過程の支援をする、「インキュベーション施設」です。オフィスの提供はもちろん、ビジネスマッチング支援、ミドルバックサービス支援などのサービスを提供し、事業の立ち上げからビジネスの確立・立ち上げまで、オフィスに入居したその後も支援していることが最大の特徴です。

誕生背景

2014年の街づくり協議会の答申として、日本橋兜町・茅場町エリアが独立系資産運用会社や金融系スタートアップの成長の起点となる役割を果たし、資産運用ビジネスの多様化・国際化を通じて成長分野への投資が促進されました。日本の金融資産の増大への貢献を目指すことが望ましい旨の意見がまとまったことを踏まえ、独立系の資産運用会社や、Fintechと呼ばれる金融系スタートアップの起業・成長を支援していくためのエコシステムを、街づくりのを通じて支援していく場をつくる必要があると考え、FinGATEを立ち上げました。

FinGATEシリーズの先駆けとなったのは、2016年にオープンした「CAFE SALVADOR BUSINESS SALON」です。これまで日本橋兜町・茅場町エリアに訪れる機会が少なかった資産運用会社や金融系スタートアップが集まることのできる、コワーキング機能及び、セミナー機能を有するビジネスサロン併設型カフェを整備しました。これをきっかけに、新興資産運用会社や金融系スタートアップなどに向けたFinGATE事業が本格的にスタートしました。2017年にFintech向けの「FinGATE KAYABA」を開設し、2018年4月に資産運用企業向けの「FinGATE KABUTO」、入居者増加に伴い同年7月にスタートアップ企業向けの「FinGATE BASE」がオープンしました。2020年には、FinGATEシリーズ4つ目となる「FinGATE TERRACE」が開設され、現在50社以上ご入居いただいています。さらに今年4月には5施設目となる「FinGATE BLOOM」がオープンいたしました。新興資産運用会社の集積地は日本でも唯一の場と言えるので、そういった場を作ることができてよかったなと改めて感じます。

FinGATEの特徴

FinGATE KAYABA

入居テナントがミドルバックに係るコストを削減し、人材の確保とフロント業務にお金を投じることができるよう、当社では大手企業、士業、ベンダー企業などとパートナー提携しています。その他、切磋琢磨できる同じ業種が集まるコミュニティが特徴と言えます。
同業種の人たちが集まることで、些細な悩みも日常会話のように相談でき、良い意味での競争関係も生まれてモチベーションの向上に繋がっています。
また、FinGATEには金融庁や東京都の金融プロモーション組織であるFinCity.Tokyoが入居しており、行政とのリレーションも取りやすい環境にあります。これは日本で資産運用・Fintechなどの事業を行いたいと考える企業にとって、その事業立上げや成長の手助けになっております。
今後は、よりコミュニティを強固なものとし、FinGATEに集う企業にとっての価値向上、FinGATEブランドを確固たるものにしていければと思います。

今後の展望

昨今、金融はあらゆるサービスに組み込まれるような世界に変わってきていて、目的ではなく手段と捉えられています。そのような変化が見られる中、FinGATE事業では、既存の金融事業者だけでなく、より広く関係する業種の方々に対するサポートも提供していきたいと考えております。
また、新しく何かに挑戦したいという方々に対し、セミナー開催や無償のコワーキングなどでの学ぶ機会を提供できるように取り組んでいきたいと考えています。入居テナントに限らず、学びたい・挑戦したい、という気持ちを持つ全ての人に、気軽に参加してもらいたいです。
金融を軸に、多方面への挑戦をしたい人が集まり、それらを繋ぐ関係性を築いていきたいと思っています。

これからのオフィスの在り方について

現代のオフィスの価値は、立地・グレードなどハードだけの時代ではないと思っています。ハード面以外での付加価値が重視されていると感じています。既存の概念に縛られない使い方や、契約企業に対してだけではなくその先の従業員、個人に対して向き合うべき世の中に変わってきているのではないでしょうか。
当社は、この街で生活する人自体が街の価値になることを目指しています。入居テナントに寄り添い、その成長に貢献していくことこそが、よりテナントに受け入れてもらえるオフィスに変わってくるのではないでしょうか。今後も、入居テナントの一人一人を大切にしたオフィスとサービスの提供をしていきたいです。

編集後記

兜町の大家とも言える同社のカラフルな色で溢れた街づくりは、そこに集まる人一人一人を想う取り組みが伺えました。今後オープンを予定する新たなFinGATE、KITOKIなどさらなる兜町・茅場町の発展が楽しみです。

ハイッテ編集部からの一言

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