目次
移転と同時にブランドカラー・ロゴチェンジを行ったCrezit Holdings株式会社にインタビューを実施。移転するまでのエピソードやオフィスに対する考え方など伺いました。スタートアップ・ベンチャーならではの考え方も参考にしてみてください。
Chief of Staff
笠井 康弘 氏
右:
Design / Branding
高山 千尋 氏
<事業内容及びサービス概要について>
「信用を最適化し、人の可能性を解き放つ。」をミッションとする、FinTechスタートアップ。消費者信用事業(貸金・割賦販売等)に参入したいあらゆる企業に対して、金融サービス構築に必要なシステム基盤やオペレーションを提供していく『Credit as a Service (CaaS)』を開発・提供。
オフィス移転前
オフィスを移転するきっかけ
会議室 右:高山氏 中央:笠井氏 左:IPPO上田
弊社はお客様との付き合いがある中で、そのサービスレベルに合わせる必要があると考え、オフィス環境を整えるために移転を検討しました。加えて、サービスレベルの向上のために採用強化も予定しており、その際にオフィスの魅力付けも必要と感じていました。
以前のオフィスは約23坪の大きめの1Rマンションで、個人的にはシリコンバレーのスタートアップ企業が入居しているような建物で雰囲気がよく、屋上に上がってリフレッシュもできたので気に入っていました。しかし、15人入るのがやっとで、すし詰め状態で仕事をしていました。愛着はあったものの会社の成長を考えるとこのままでは弊害になると考え、移転を検討しました。
物件選定の条件
フリースペース
六本木駅から徒歩10分程度で、内装の自由度が高い物件で探していました。
オフィスに魅力付けを行う上で内装にこだわる必要性を感じており、それによりメンバーも出社したいと思うのではないかと考えていました。内装を自由に変更できる物件でも元々の建物の形状や窓のフレームデザイン、壁など変更できない部分もあります。そのため、内見の際にどんな内装を入れることができるかをイメージしながら内見していました。以前のオフィスは、すし詰め状態になることからメンバーにはできるだけ会社に来ないように通達していましたが、メンバー数が増える中で個と個の結び付きが大事になるので移転後はオフィスに来てもらいたいと考えていました。今回移転したこの物件はハーフセットアップで、天井スケルトンやデザイン性のあるOAフロア、天井から足元まである大きな窓など既にあるものがおしゃれだったため、内装の自由度が高いと感じ移転を決定しました。実は、この物件に決定する前に別のフロアを検討していたのですが、他のテナントに先に申し込みをされ、悔しい思いをしていました。その後も六本木駅周辺で探していましたが条件に合う物件が少なく、六本木から南青山へのエリア変更も検討していたくらいです。そんな中、仲介いただいたIPPOの上田さんがこの物件オーナーの株式会社ヒトカラメディアの物件担当の方との関係値を築いてくださっており、今回入居したフロアの解約が出た際に1番に教えてくれました。もともと目を付けていた物件ということもあり、そんなに迷いはなかったです。
私は前職でも移転担当をしたことがあるのですが、無機質なオフィスだったので「作業」だったものが、今回の移転ではオフィスの魅力づけを行う必要があったため「ものづくり」だと感じています。
オフィス移転時
オフィス移転時の状況について
前テナントの解約予告が出てから入居できるまでかなりの期間があったこととお盆が重なってしまったことで、内装業者との調整が大変でした。今回、移転と同時にコーポレートカラーやロゴチェンジを行っていたのですが、内装工事中はまだそれが確定していない状態でした。細かいデザインが決まっていない中で通常は塗装をして設備を入れていくところを、今回は先に設備を入れてその後塗装を行うイレギュラーなフローで内装工事を行っていただきました。内装工事を入れる前にコーポレートカラーやロゴが決まっていればもう少しスムーズだったかもしれません。
また、引っ越しの際、みんなで1日がかりで家具を組み立てました。私はIKEAの家具の組み立てに苦戦したのを覚えています(笑)みんなで移転作業をできるのはこのくらいの規模が最後だと思うので、みんなでオフィスを作り上げることができ、いい思い出になったのではないかと思います。
オフィス移転後
オフィスを移転した後の変化
集中ブース
フォンブース
移転後、満足度は非常に高いと思います。
以前はすし詰め状態だったため、エンジニアメンバーの席が電話の目の前にあり、集中できない環境でしたが、移転後はフロア全体が広くなったため、集中できる場所を確保することができました。オフィスに来ると生産性が落ちるような状態だったものを改善できたと思います。
出社頻度にも変化があり、エンジニアがフルリモートだったのを週1日出社にできたり、上から言わずとも出社するメンバーが増えました。フリーアドレスなのでどこに座ろうか考える楽しみや作業に合わせてモチベーションが上がる場所で仕事をできるようになりました。
フリースペース
また、社内メンバーだけでなく、社外の方からの満足度も非常に高いと思います。業種上、行政や金融機関の方も来社されるのですが、その際に「オフィスが綺麗」と言われることが多くなりました。今回の移転で社外に対する会社のイメージも格段によくなっていると思います。オフィスがスタートアップ企業の元気さや会社の安定感・信頼にも影響するのだと体感しました。
弊社は個人情報を扱うサービスでもあるのでセキュリティを強固にするために顔認証システムを導入したのですが、その他は、メンバーにアンケートを実施してどんな什器がほしいか、何個会議室が必要かなどヒアリングしました。アンケートの中でびっくりしたのは、エンジニアメンバーにチェアにはそんなにこだわらなくてもいいと言われたことです。いつかはハーマンミラーのチェアも置けるように成長していけたらと思っています。
オフィスのお気に入りポイント
フリースペース
ファミレス席、ハイカウンターテーブル、ヨギボーエリアが気に入っています。ハーフセットアップだったので、もともとある内装に合わせて什器や内装を入れたのですが、非常に統一感があります。
また、顔認証システムは導入に際してコスト面でのハードルは高かったですが、代表含め社員みんな手ぶらでも執務スペースに入れるので楽と言っています。掃除に来てくださるスタッフさんにも顔認証なので鍵を探す手間がなく好評です。
レイアウトひとつで社員の採用率や定着率が改善することも!?事業や業界事情により異なるレウアウトは生産性にも大きな影響があり、その後の事業成長速度にも寄与します。また、移転の検討段階からレイアウトを計画的に考えることで、移転工数も大幅に削減が可能です。新しいオフィス•事務所移転の形である、居抜きによる賃貸オフィスへの移転を考えてみませんか?
オフィスを構える理由
オフィスの価値
会議室 高山 氏
オフィスは2つの理由から必要なものだと思っています。
1つ目は、コミュニケーションの面で必要だからです。オンラインだと心理的安全性が高いかもしれませんが、口頭で聞けばすぐにわかることがオンラインではテキストベースになってしまいがちです。特にスタートアップ・ベンチャー企業にとってスピード感が大事なので、直接のコミュニケーションの方が生産性が上がるのではないかと思います。
執務スペース
弊社は今回の移転で内装を入れる際に、どこで何が生まれるかわからないと考え、メンバー同士の立ち話をきっかけに何かができるように壁一面をホワイトボードにしました。
2つ目は、スタートアップ・ベンチャー企業にとって、オフィス移転は目に見える会社の成長だと思っているからです。最初は「ザ・スタートアップ」のような雑居ビルのオフィスでも、どんどんビルのグレードが上がったり広いオフィスへ移転することで、会社の成長を肌で感じることができると思います。
会議室 笠山 氏
昔は無機質な空間にデスクを長方形に並べて敷き詰めていくようなオフィスが多かったですが、リモートでも仕事ができるようになった近年、オフィスは働く場所から過ごす場所に変わっています。席数で作ったオフィスからどう働きたいかで作るオフィスにすることでメンバーのモチベーション・生産性向上にもつながるのではないでしょうか。
そして、オフィスはフェイストゥフェイスで会ってコミュニケーションを培う場所にもなると思います。
オフィス移転を検討している方へのアドバイス
スタートアップ・ベンチャー企業であれば弊社のようにメンバーみんなにアンケートを取ってみてもいいのではないかと思います。みんなでオフィスをどこにしようか考えたり、家具を組み立てたりするのもスタートアップ・ベンチャー企業で働くことの楽しさの一つだと思います。
移転は企業にとって一大イベントであり、思い出にもなるのでみんなで一緒に作り上げることで事業成長の一手にもなるかもしれません。
移転担当になった私たちは実はこれまで、業務で直接関わることがなかったのですが、それぞれが手を挙げて移転担当になり、オフィス移転プロジェクトを通じて仲良くなりました。これが今後の業務の中でも生きるのではないかと感じています。
ハイッテ編集部からの一言
Crezit Holdings株式会社の笠井氏、高山氏にインタビューをしました。同社がオフィスにこだわるのは、会社が成長する中で個と個の結び付きを大切にしているからでした。そして、オフィス移転はスタートアップ・ベンチャー企業ならではの体験というのは本当にその通りかもしれません。どう働きたいかを考えて作った内装がどのように事業成長に影響するか楽しみです。
Crezit Holdings株式会社の1度目のオフィス移転インタビュー記事
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営業担当者
シニアセールス
上田豊(ueda yutaka)
宅地建物取引士【東京都知事:第234599号】
九州情報大学卒業後、新卒で東証一部上場のアパートサブリース会社に入社。その後不動産仲介会社へ転職し、株式会社IPPO(イッポ)へ参画。不動産業界経験16年ならではの街、物件の知識量は社内NO.1。内装写真を見ただけでどのビルかわかるだけでなく、周辺環境にも詳しく、その知識量の多さは歩くGoogleMAPと呼ばれるほど。オーナーとの条件交渉が得意で、確実に決めてくれる安心感から、4年間で1社13件の成約を達成。オフィス移転以外も幅広く取引実績あり。