2020.10.19
日本を代表する経営コンサルタント・大前研一氏
氏の著書には僕も結構学びを得ておりまして、
特に設立直前後に読んだ”ハイコンセプト”には
今尚(今こそ?)タイムリーな説法とヒントが著されておりました。
ちなみに”ハイコンセプト”の要点は6点。
・機能ではなく、デザイン(デザイン)
・議論より、物語(ストーリー)
・個より、全体の調和(シンフォニー)
・論理より、共感(エモーション)
・真面目だけでなく、遊び心(ユーモア)
・物より、生きがい(パーパス)
外資ですが、ボストンコンサルティング/ドリームインキュベートと並び、
日本で一番高額(年間3億円/社)なコンサルタントファーム・マッキンゼーの
トップコンサルタントだった大前さんですが、独立後にご自身でもファームを起業し
上場もされていると言うことで、
『グローバルで成功する経営者になるための条件』というお話を以前伺ったのですが
その話は、どちらかと言うと、『経営者(陣)がやるべき事』に近かったように思います。
要点としては9個つですが、直ぐに取り組めるものもあるので、
実践して行こうと思います。
□経営/経営学をきちんと学ぶ
これは実務的な話では無く、どちらかと言うとアカデミックな
側面も含めて学習・会得するということ。
そうすることで、様々な局面で融通が利く。
□人材育成・組成
内外に教育環境を持つ。
また、いかに(自分/自分達と)異なった人を集められるかも重要。
□ダイバーシティ
上記に紐付いて、年齢・国籍・キャリアについて”振り幅”を持った組成を行う。
全て中に置く必要はないが。
□人格形成
社会性を身に付ける。知識、態度、歴史等も含めて。
□ビジネス・ベクトルの見直し
2、3年に一度、自身のビジネスが”イグジット”なのか”ライフワーク”なのかレビューする。
□初志貫徹/臨機応変のバランス感覚を磨く
会社も世間も市場も変わるもの。
初志貫徹する面も当然必要だが、サービスやビジネスチャンスへは、
臨機応変に向かい合うある種の”謙虚さ”が不可欠。
□昔の”私の履歴書”から学ぶ
松下幸之助、本田宗一郎など、昔の日経新聞に掲載されていた”私の履歴書”から学ぶ。
□異業種、異国の人との交流や情報交換を増やす
□最終的にはexecution
心理的なセットアップ(行けるなと感じるレベル)が出来れば、
後は変に他人の言葉に振り回されたり、ごちゃごちゃと過度に複雑な
シミュレーションをせずに実行すること。
続いて
『1,000万ユーザー以上のネットサービスの創り方・伸ばし方』で、
nanapi/mixiから共通見解として興味深い摂理が上がっていました。
▽全ての始まりは、初期10,000人のコアユーザー
まずはギークやIT界隈のアーリーアダプターにどうしたら使ってもらえるか考える。
nanapiの場合だと、初期のハウツーは”ドロップボックスの活用方法”や、
“ビジネスに使えるアプリ○選”的なものだった。
▽コアユーザーを気持ちよく退場させる
スケールさせるには、いかに初期のコアユーザーに気持ち良く
退場してもらうかが肝。
初期ユーザーが飽きて離れていく段階がスケールするフェーズ。
この時は、古参のコアユーザーの意見を聞くべきではない。
例えばバーグの「地獄のミサワ」というのがあるが、
当ろうが当らまいが”3年間続ける”ということだけ決めてスタート。
3年弱コアユーザーの為のものだったが、丁度期限辺りで”マス”になって、
古参コアユーザーは飽きて出て行った。(nanapi/古川氏)
でもマスに育っていくwebサービスにとっては、これがユーザー遷移の摂理。
総括として、ここ3-4回はソシャゲを中心としたサミットとなっていて、
次回か次々回には新たな潮流が生まれると思います。
それは恐らく”メーカーズ(メイカーズ)”の流れではないかと、
自社を”メーカー”としてプレゼンしながら、多くの先輩経営者や投資家と話す中で、
感じました。
6-7年前のことですが、時折思い出したい内容です。
IPPO中川