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ビジネス2020.10.12プロダクト・アウト/マーケット・イン
さて、商品やサービスを開発する際の基本的な二つの理論を
おさらいしておきましょう。
◇プロダクト・アウト
プロダクト・オリエンティッドと呼んだりもしますが、
作り手の理論を優先させる方法のことです。
「作り手がいいと思うものを作る」「作ったものを売る」という考え方で、
例えば、appleの開発方針や往年のソニーなんかもこれにあたります。
また、クラウドファンディングであったり、
本生産前にBTO型の受注方式を取る手法も出てきていますが、
販売前に市場から一定の評価を受け取ることのできる、
新しいプロダクト・アウトのカタチとも取れます。
◇マーケット・イン
一方マーケット・インは、入念な調査やデータ、顧客との対話に基づき、
顧客ニーズを優先し、顧客視点で商品の企画・開発を行い、
提供していく方法です。
先のプロダクトアウトの対義語であり、「顧客が望むものを作る」
「売れるものだけを作り、提供する」方法を指しています。
ここ最近の企業がSNS等自社メディアを活用して、
顧客(潜在顧客)と一緒に開発を行う所謂コラボレーションの流れは、
旧来のリサーチ型から進化した新しいマーケット・インのカタチだと感じます。
この二つの手法については優劣の話ではありません。
昔からこの二つは振り子のように一方が支持され・批判されを
繰り返してきています。
「プロダクト・アウトはもう古い。マーケット・インの時代だ」
と言っていたかと思うと、appleの隆盛を受けて
「これからはプロダクト・アウトでマーケットを創っていかなければならない。
なぜなら消費者自身が何を欲しているか気付いていないのだから」
となったりします。
身も蓋もありませんが、”勝てば官軍”であることは否めません。
ただMJ等のヒット番付に載るような商品やサービスは、
どちらかというとプロダクト・アウト型のものが多い様にも思います。
IPPO中川