2020.08.18
バンドリングとは、関連するふたつ以上の商品やサービスを組み合わせ、
ひとつのセットとして提供する販売手法です。
バンドリングの例には、パソコンとソフトウェアのセット販売などがあります。
家電量販店で販売されているパソコンには、マイクロソフトのオフィスなど、
各種ソフトなどがあらかじめインストールされており、セット価格で販売されていることがあります。
これがバンドリングです。
また、パソコンとプリンターなどの周辺機器とのセット販売も、バンドリングの一例です。
これに対し、セット販売せずに、消費者のニーズに合わせて商品内容を組み合わせることができるように、 機能をばらばらに分けた販売手法を、アンバンドリングと呼びます。
同様にパソコン販売では、デルコンピュータなどが行っている、カスタマイズ販売が アンバンドリングの一例です。
ディスプレイと本体など、本来一体化した製品の機能を、 ばらばらに分けて販売します。
90年代のゲームソフトの販売手法でも、(強引な)バンドリングを良く見ましたね。
□どっちを選ぶ?
バンドリングを行う際のセット価格は、一般に個々の商品の合計価格よりも安く設定されます。
消費者にとってはもちろんセット購入は割安感があり、お得だということができます。
セットで割安に提供する、このような商品提供手法をとくに「価格バンドリング」と呼びます。
一方で、販売業者にとっては、バンドリングを行うことによって、本来ならば売れなかったはずの商品を、 販売価格よりは割安であっても、売ることができるという利点があります。
ひとつの商品のみにしかなかった需要を、別の商品の需要にまで広げることができるわけです。
ここ数年は、通信技術やコンテンツ産業をはじめとして、さまざまな分野で アンバンドリングの動きがみられます。身近な例では、iTunesストア等オンラインでの楽曲販売などがあります。
1枚のCDに収められた楽曲を曲単位でダウンロード購入することができます。
また食の分野でも、ファーストフードやファミリーレストランでのセットメニューを、 自分の好きなようにカスタマイズできるサービスが登場しています。
バンドリングとアンバンドリングのどちらの販売手法が効果的かは、 販売する商品の特性や競合の販売手法など、さまざまな要素の影響を考慮したうえで選択する必要があります。
参照:JMR
IPPO中川